「雨の匂い 」樋口 有介
217p中央公論新社
大学生の村尾柊一は、癌で 入院中の父親と 寝たきりで元塗装業の祖父の 面倒を 一人でみていた。
彼の祖母は死んでもういない。父と母は、13年前に離婚している。
柊一は、隣人のハツに頼まれて、緒川家の板塀の塗りを 行うことになる。
夏になる ちょっと前の、じとっとした雨が、何か 気になる そんな話。
何気ない料理が、書かれてあるんだけど、彼が作る、祖父のための料理って なぜか うまそうなんだなぁ。
季節柄なのか、あ、つくって 見ようかなと 思ってしまった。
面白くないとか 疲れたとか 言う感想ではない。
けれど、何か 不可解な感じが 残っちゃった。
柊一は「何を考えているかわからない」と文中で 言われているが、
何か いろんなことから 抜け出せないのか それが いいのか 柊一の気持ちが やっぱりわからない。
そうか、登場する女たちが、バカなのが いやなんだ。
バカでも、魅力あったらいいけど、そこんところが〜。